「還暦過ぎた爺さんが学生さんがしのぎを削る最前線にお邪魔してよいのか」という不安もよぎる中、参戦した種コン。
参加を検討している人たちの参考になればと思いつくままに書き連ねてみる。
まず、大まかな流れ。
1日目 【前日受付と機体審査】
この日に受付を終える必要はないが、機体審査を通過する自信がないならまず、この事前審査を受けて現場で改良を加えることは有益だろう。不完全な部分が想定される中であれこれ悩むより、まずは事前審査を受けてアドバイスを得るのも一つのやりかただ。ただし、宿などでできることも限られるので、そのあたりは事前によく検討しておく必要がある。
私が種子島入りしたのはこの日の5時以降。つまり受付は次の日にした。
2日目 【受付と機体検査 開会式 (再審査)】
8時半からの受付に向けて開場前からトレーニングセンターに到着。2日目一番乗りで受付を行う。
ロケット部門ではスイングテストが課される。
受付を終えれば開会式まではフリー。
打ち上げなどの競技会場すぐそばの宇宙科学技術館に行ってきた。
https://tanekan.jp/tanegashimaspascecenter/
午後から開会式。総勢400名以上とのこと。
この後、Cansat部門とロケット部門に分かれて技術発表会。
それぞれのチームが自分たちがやってきた取り組みの良さをスライドを使ってプレゼンテーションする。
写真は強力なライバル、ケブラーでボディチューブを作ったチームのもの。
こちらは過去にキムワイプで作ったロケットで優勝したことのあるチーム。
このプレゼンの後、審査員からの質疑がある。この質疑応答は審査の大きなポイントになるだろう。
この後、土曜日・日曜日で実際の発射や放出となる。
今回は悪天候の影響や3月6日にH3の発射が予定されていたことから、土曜日にワークショップ(本来月曜日に予定されていた)を繰り上げ、発射と放出は日曜日に圧縮して実施された。
このクレーンはCansat部門のペイロードを30mの高さから放出するためのモノ。
写真を撮り忘れたが、ロケット部門の事務局側が用意した発射台はエステス製の細いものと手作り品の太めのランチャが用いっされていた。
私は発射コントローラは事務局のモノを使用、発射台は自前のタワー型ランチャーを使用した。事務局のランチャーを使っても特段性能に差が出るとも思えないが、各チームが工夫を凝らしたランチャーを眺めるだけでも楽しい。
そして、一番大切な表彰式・技術者交流会。
主なアルコール分は焼酎で供給されるところが種子島らしいところ。
南種子町の婦人会(?)からの豚汁がふるまわれるなども、街を挙げてのバックアップ体制を感じさせる。
この時点では、このうちの一つを頂くことになるとは思ってもいなかった。
評価の基準が打ち上げの結果だけでないのがこのコンテストの魅力。
自慢の機体を前にこれまでの取り組みを熱く語り合う。技術屋(の卵)としてこんな楽しいひと時があろうか。
今回、その末席に加えていただいたのだが、本当に楽しい遠征だった。
来年こそ、記録を残してやる。