例年であれば5月に開催されているモデルロケット全国大会。日程は未定だが、新レギュレーションも公表されている。
これは例年通り筑波で開催されるものとして準備を進めなくてはなるまい。
というわけで、42回全国大会に向けた機体のテストを始める。
42回大会の目標は「とにかく記録を残すこと」。つまり、高度を犠牲にしてでも安全策を優先していきたい。
そんなわけで、まず、1号試作機として打ち上げたのがこれ。
ノーズコーンは発泡プラフィラメント3Dプリンタ製で約2g。
ボディ・チューブはやや厚手のコピー用紙をエポキシで固めたもの。約1.4g。
エンジンマウントとボディチューブ後半兼アブレーション層2.3g
センターリング0.5g
フィン3枚で1g
ショックコートとストリーマー等で0.8g
打ち上げた結果がこれ。
とりあえず、正常に打ち上げり、ストリーマーも展開されて飛行は正常終了。
ただし、高度は全くダメダメ。考えられる原因はランチラグのはがれ。上下2つに分けて取り付けたもののうち、上部に着けた物がはがれたまま打ち上げたことによるもの・・・かもしれない。記録的には50mほどとてんで話にならないが、今回は安全に飛行を終えられたことを喜びたい。
そして、今回の実験で最も重視していたのが発泡プラ性アブレーターの性能試験。
過去の機体ではボディチューブ内部にひっこめたエンジンの熱によりフィンの付け根の変形や破損による危険飛行が疑われる例も多かったからだ。
前回大会で設計屋さんと時計屋さんにエンジンの熱に触れる部分はバルサで保護していると伺った。
その知見を活かし、発泡プラで炭化融解熱による冷却と空間を設けることによる断熱層の組み合わせによりボディチューブの保護を考えた。
Fusion360上での断面図と見取り図。
その結果がこれ。
アブレーター内部が炭化と熔解により、ボディチューブの変形やフィンの剥離を防いでいるのがわかる。
おそらくはエンジンのの交換だけで2回目の飛行にも耐えられると思われるが、ここはやはり新品に交換したいところかな。H2だってH3だって、1段目も2段目も使い捨てだもんね。
ここら辺は主催者側の判断に合わせて柔軟に対応できるよう準備を進めたい。
今後の予定
1 より軽量なパーツの制作とテスト。ノーズコーンはスタイロフォームで作れば半分の重さでできる。
2 ボディチューブ後端部の軽量化。これができればフィンの面積も減らすことができるので、性能向上への機体も大きいが、安全・確実な飛行を優先するのはもちろんのことだ。
3 機体が壊れない&ストリーマーの確実な展開に向けたテストの積み重ね。(これが一番重要)