植松電機スペースプローブコンテストまで2週間を切った。
すでにボートテール化で昨年以上の成績に目途がついているが、直径114㎜、全高1500㎜のロケットが40mに届かない。
そこでかねてよりアドバイスをいただいていたピストンランチャーの導入に取り掛かることにした。
ピストンランチャーはモーターからの噴出ガスを周りに逃さずにシリンダーの中に閉じ込め、ランチャーに固定されたピストンを押すエネルギーとすることで初速を稼ぐものである。
日本のモデルロケット界では情報がほとんどないが、アポジー社ではキットを売っているらしい。
しかし、小型ロケットならピストンの外側のシリンダーのみでロケットを支持することもできるが、私の機体をモータの付け根だけで支持することは不可能だ。
そこで考えたのがタワーラウンチャーとの組み合わせだ。
下部はピストンランチャーだが、上部は4本のアルミ棒で真っすぐに保持する形だ。
写真は支持タワーとアルミのピストンロッド、カーボンのシリンダー。
28㎜のアルミパイプの先端をMDFで作ったピストンで塞いだものをタワーの真ん中に保持する。
その外側にスムーズに動けるシリンダーをかぶせる。
シリンダーとロケットは、紙を巻いてつくったキャップを介してつながれる。
問題はこのカーボンシリンダー。
ぴったりに作ってピストンやアルミと擦れて抵抗となるのは避けたい。
しかし、隙間が大きすぎるとガスが漏れて上昇方向へのエネルギーが逃げてしまう。今回は離型用のキッチンペーパーを巻く厚さで加減した。直径にして1㎜近くの隙間となったが、カーボンホースにエポキシを塗ってピンホールシュリンクテープで巻き、染み出す余分なエポキシを吸い取るためにペーパータオルを巻く。さらにその上からシュリンクチューブを巻いてガスコンロで加熱するという原始的な方法でつくった。
どうもエポキシの塗布量にムラがあったようで、微妙に歪んだパイプになってしまったようだが、多めにとったクリアランスのおかげで、スムーズに動くものとなった。
このカーボン製シリンダーはいつか正確なものに作り直したいものだ。
というわけで、
このタワー型ピストンランチャーを使った打ち上げがこちら。
ピストンランチャーが構図にうまく収まっていないのはご愛敬。