0 ミッション
中の人は最近YSDというロケット開発団体に所属させていただいた。そこではペットボトルを酸化剤タンクとするハイブリッドロケットを開発している。現在開発中の機体は直径90㎜強、全高2000㎜強となる予定である。
この度、新潟県胎内市で行われる「胎内星まつり」でモデルロケットのデモンストレーション打ち上げを行う機会を得たので、90×2000強の実物大モデルロケットを打ち上げることにした。
1 材料
ダイソーのカラーボード2㎜(300㎜×400㎜5色セットで110円)。何より優れているのは軽さ。比重は画材店などで売られているスチレンペーパーの半分くらいしかなく、面積当たりの重さならちょっと厚手のコピー紙程度しかない。これは我が家では何十セットかストックしてある物を使う。実物のボディチューブはアビオ部:グラスFRP、タンクやエンジン部:カーボンFRPを予定しているので、それぞれ白のスチレンボードと黒のスチレンボードを使うことにする。

2 材料の切り出し
長方形のスチレンボードを長辺方向を上下方向に使えば継ぎ目を少なく、材料の無駄も減るのだが、このスチレンボードは紙でいえば「T目」となるような剛性の強弱がある。これを丸めるには短辺が上下方向になるように使わなくてはならず、ボディチューブを30㎝ずつに分割してつくらねばならない。そして芯に使うのは90㎜のパイプ。円周方向の長さは
90×円周率+のりしろ=300㎜
材料1枚は300㎜の正方形を6枚使うことと相成った。

3 丸める準備
このスチレンペーパーは軽さの割に剛性もあり、ロケットの胴体として極めて優れているのだが、その分、「割れやすい」という欠点がある。何も考えずにいきなり曲げて円柱を作ろうとすればまず、間違いなく割ってしまうだろ。そこで、慎重に曲げ癖をつけてやる必要がある。
まず、ちょっと厚手のA3コピー紙を下に敷き、そのコピー紙が数センチはみ出すようにスチレンペーパーを置く。更にその縁近くに大きめの芯材、今回は最終的なマンドレルとしても使う90㎜のアルミパイプ(横山デクノより購入)を使用する。そこで下のコピー紙ごと持ち上げ、パイプに密着させながら巻き付けていく。とにかく密着させることが重要で、隙間ができるとその隙間で割れてしまう。慎重に1回巻き付けたらまた隙間を作らないようにそっと開放してやる。念のため奥側と手前側を入れ替えてもう一度巻いてみゅるめる。これで軽く癖がついて状態になる。
できれば、ほっといてもマンドレルに巻き付いた状態が保持できるくらいに癖をつけてやりたい。そこでもっと細い芯金に巻き付けてやる。今回は40㎜のアルミパイプ(近所のホームセンターで購入)に先ほどと同じように、隙間ができないように慎重に押し付けながら巻き付ける。そのまま巻き付け続けると2重になってしまうので、頃合いを見て先端を開放してやり、2重部分ができないようにしてやる。これも奥側と手前側を入れ替えて2回やってやるとちょうどよい癖がついた。

4 接着
張り合わせるときにはのりしろに「スチのり」を使うが、普通に貼っては段差が大きすぎる。のりしろの端の厚みが無くなる程度に斜めに紙やすりをかけてやると、段差を少なくできる。このヤスリがけでの厚み調整を丁寧にやってやればどこがのりしろだったかわからないようにだってできるかもしれないが、私にはそんな几帳面さはない。切り口が目立たなくなればいいや位のところにとどめている。

自分で納得のいくところまでのりしろを成型したら、スチのりを塗布する。マンドレルにノリがつくのが嫌なので、私はその部分にだけクッキングシートを挟んでおいた。

スチのりの素晴らしいところは乾燥が遅く、作業を「一発で決める」とかしなくてもよいところ。コピー紙の上から輪ゴムで仮止めし、それをずらしながらシュリンクテープで本押さえをしてやる。このまま一晩乾かしてやれば90㎜×300㎜で10gを切るパイプの出来上がりだ。

この短いパイプをつなぐのはマスキングテープ。表から貼ってやるだけで、十分な強度がある。まあ、パイプ壁が2㎜という厚みがあるからこそ、持つのかもしれないが。但し、パイプは横方向から押される力がかかると極めて弱い。多少の力がかかっても円形を保てるようにセンターリングを数枚入れてやれば相当頑丈なものとなる。
